神代農場へカタクリの観察会へ行ってきました。

 

里山の風景

 桜が満開の4月5日、毎年「カタクリの花」の開花に合わせて農場を特別公開している都立農業高校神代農場へ行ってきました。

 深大寺の総鎮守と言われている青渭(あおい)神社の真向かいに農場はあります。山桜の花びらが舞い、広大な雑木林からの木漏れ日がとても清々しく、斜面下には湧水によってできた湿地があり、私の頭に浮かんだのは幼いころ遊んだ里山の風景でした。えさをついばむコサギの姿や、まだ上手にさえずることができないウグイスの声も聞こえてきました。自然の中で虫や鳥など生きものの気配を感じながら散策を楽しんでいると、さっそく雑木林の斜面にカタクリの群落を発見。スプリング・エフェメラル―春の妖精―と言われているカタクリはひっそりと可憐な花を咲かせ、新緑や桜とともに春の到来を知らせています。

カタクリ

 小川にはセリやクレソンが自生し、陽のあたる水たまりにはオタマジャクシも。シャクヤクやボタンの葉とアシタバの葉がよく似ていることに驚いたり、花の名前の由来や動物との関係に感心したりと、知る喜びと自然観察の楽しさを久しぶりに堪能しました。

 このような都市の中の身近な自然がいつまでも残ることを願いつつ、これからも小さい生きものたちの世界にふれ、自然を楽しむ機会を作っていきたいと思います。都立農業高校神代農場は、毎週木曜日が公開日です。ご家族やお友だちとぜひ訪ねてみてください。

(武蔵野生活者ネットワーク・環境部会 渡部)

何はなくとも、深大寺そば

神代植物公園の桜